このサイトについて — 令和の家長とは

誰も教えてくれないのに、やらなければならないことがある

ほんの数年前までは、自分のことだけ気にしていればよった。一生懸命仕事して、たまに友人と酒飲んで、旅行して。親戚づきあいや近所づきあいは実家の親まかせ。それでよかった。

結婚して、子供ができた。家が手狭になって、マイホームを買った。奥さんが希望した、郊外の広い土地を買って、そこに家を建てた。そうこうしているうちに町内会の班長が回ってきて、名前も知らない老人たちが私を「班長さん」と頼ってくる。かと思えば、すっかり疎遠になった親戚が亡くなったとの知らせに、香典をいくら包めばいいか分からない。

突然壊れた給湯器。早く直さないと家族が風呂に入れない。でも慌ててとった業者の見積もりが妥当なのかが判断できない。ある暴風の日に、近所から大きな太陽光パネルがカーポートにぶつかった!「これって火災保険きくよね?」妻に聞かれて慌てて調べる。

そして盆や正月に実家に帰るたび、年老いていく親。実家はどうなるんだろう。弟や妹は何も考えていない。自分が何か提案しないと、誰も何も動かない。

自由な若者だと思っていたら、ある日突然、「家」に関するすべての「責任者」が自分になっている。

親の世代のやり方は聞けても、情報が古い。職場の先輩に、そこまで踏み込んだ相談はしにくい。妻に聞けば「そんなことも知らないの」という顔をされる。結局、誰にも聞けないまま検索して、自治体のPDFと業者の宣伝ページのあいだで途方に暮れる。

このサイトは、そこで途方に暮れた人間が、自分で調べて、失敗して、やっと分かったことを書き残している場所です。

「家長」という言葉について

あえて古い言葉を使っています。男が家を仕切るべき、という意味ではありません。

このサイトで言う家長とは、性別にも続柄にも関係なく、「家」の実務を引き受ける人のことです。

ジェンダー観がどれだけ更新されても、近所付き合いも、冠婚葬祭も、家のメンテナンスも、親の終活も、消えてなくなりはしませんでした。誰かがやらなければならない。そして「誰かがやらなければならない仕事を引き受けねばならない人達」を指す言葉が、令和の日本語にはまだありません。

なので、このカビの生えた言葉を、令和も8年経った今、引っ張り出してきたのです。

夜の間に積もった大雪を早起きしてすぐ除雪する、みたいな力仕事を体力のない家族に押し付けるのは論外です。面倒な役回りを配偶者に丸投げするのも同じことです。引き受けると決めた人が、恥をかかずに済むように。その一点のために書いています。

書いている人

雪だるまと申します。名前の由来は住んでる場所とそのフォルムです。早く体に積もった雪を溶かしたいものです。

富山県在住。持ち家、子育て中。数年前に町内会の班長を経験したことがあります。冬の豪雪地帯ですから、除雪は家族総出で・・・と言いたいところですが、私がすべて除雪しています。

もともと「家」に関することは昔からすべて親や祖父母に任せきりでした。親戚づきあいも、町内会のことも何もわかりませんでした。家の給湯器が壊れても、慌てるばかりでした。

仕事の関係で勉強したので宅地建物取引士の資格は持っていますが、不動産業界に勤めているわけではありません。ただ、固定資産税や実家の相続のように、たまたま知識が役に立つ場面では得た知識を活用しています。それ以外の大半の記事は、専門家としてではなく、自分の家のことを自分で調べた一人の親父として書いています。

このサイトの書き方のルール

読む側として自分が困ったので、以下を守っています。

  • 結論を先に書く。 相場を知りたい人に、由来の解説から読ませない
  • なるべく自分の体験を中心に書く。 調べただけの話は、調べただけと明記する
  • 金額と制度には時点を書く。 数字は古くなるため、いつ時点の情報かを必ず添える
  • 失敗も書く。 うまくいった話だけでは、同じところで詰まった人の役に立たない

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